学習の目的 ~因数分解編~

数学の学び方

因数分解とは?

失礼ですが、「因数分解」という言葉は知っていますでしょうか。

「どんな意味があるのだろうか」「人生で使うことがあるのか」

「とにかく単語が難しい!!!」

と思ったりしていませんか? また、数学が得意な方は、

「計算を手軽に行う方法・手段!」

と答えてくれたります。それらの考え方は、正しいです。何一つ間違ったことはありません。

そもそも難しいことでないと学習する意味がないですからね。(笑)

計算を手軽に行う方法・手段と答えてくださった方々は、本当に正解です!!!もしかしたら僕の計算方法の記事を読んでくださったのですかね? そしたら尚更光栄です!感謝したいと思います。

 

 

ですが、このまま終わりでは、この記事を読んでくださっている人に申し訳ないので、僕なりの意見や考え方を綴らせて頂ければと思います。

そもそも「因数」と「分解」という2つの言葉に分けてお伝えさせて頂ければと思います。

因数とは

因数とは

1つの整式、数などを積の形に分解したときの、各整式、各数などのこと

上記のように教科書・ネットでは書かれていることが多いです。何一つ間違えはありませんが、単純にお伝えすると、小学生の時に学んだ「約数」と同じです。

約数と因数の違いは数学を学ぶ上での抽象度が違いです。「数字」を「掛け算」の形にしたときに出てくる「数字」を「約数」。「多項式や整式」(文字の含んだ式)を「積」の形にしたときに出てくる「文字や式」を因数と言います。

ん??なにが違うのだ?

そう思った人は、素晴らしいです。きっちり違いを明確にするために疑問抱いていただけることに感謝します。では、違いを図で表すとした図のようになります。

因数という言葉の種類の中に約数が存在しています。ただそれだけです!!

このような言葉の難解さが、数学に対して拒否感を抱くタイミングの1つでしょう。なので分からない時は「似ているものを探して、その違いを明確にする」ことが大切になってきます。

 

分解とは

分解

一つのものが、それを形作っている個々の要素的なものに分かれること。

また、そのように分けること。

このように国語辞典では出ておりました。なにも間違っておりません。

ここで僕が伝えていきたいことは、「なぜ因数分解の最終着地が積の形なのか」です。

僕も少年時代にこのような疑問を抱き、中学生の時、先生を困らせたことを覚えています。

ただ、この疑問の返答は非常にシンプルです。「掛け算の優先順位が計算する際の高いから」

 

??? そんなのありかよ。。。

そうですよね。僕も全く同じことを思っています。しかし、「掛け算」の定義に立ち返ってみましょうか。

$$ 8+8+8+8 = 8×4  $$

という風に掛け算は習いませんでしたか?数字はなんであれ「掛け算は足し算がないと成立しないのです」

足し算「+」を簡単にするために掛け算「×」という記号を用いているので、わざわざ複雑に表現しなくてもいいですよね。(笑)

というわけで、積の形にするのです!!

 

因数分解の学習目的

因数分解の学習目的は、「解へ最短経路で導く手法」と思っています。様々な例で考えていきましょう。

数学では

数学という学問の世界では、より一層複雑性を高めているように思えますが、それは解説の問題です。「模範解答の中で式変形浮かばないよーー」という変形に気を取られているだけです。大切なのは、「どれだけ簡単に答えが導けるか」です。

例題

$$ ① (x-1)(x-2)(x-3)(x-4)=0 $$

$$ ② x^3-6x^2-9x-6=0 $$

上記の例題で①と②のどちらが簡単に答えが出るでしょうか。言われなくても①ですね。②と思う人は是非、理由をメッセージでください!!

大切なのは、因数分解は結論に早く辿り着く為の手段であること。その手段が難しいから、使いません!という人もいるでしょう。問題ありません。結論に導くことはできます。急がば回れです。

と言いたいのですが、「急がば回れ」の周り度合いがとんでもないです。上記の例で言うなら解の検討回数が半端ないでよね。回数は恐らく、100回はしないと。。。背筋が凍ります。

例えるなら、自動車を使わずに東京から大阪まで徒歩でいくようなものです。便利な道具は使えるに越したことはないですね。

 

英語では

英語では、単語で因数分解の概念が使えわれています。英単語の意味は単語の数だけ意味があるのではなく、部分的に意味を持つ単語(接頭語・語源など)を組み合わせてできています。

例(接頭語と語源)

predict = pre- × -dict

接頭語:pre- = before → 前に

語源 :-dict = say (ラテン語dicereが由来)

⇒ predict → 前もって言う → 予測する

この様に英語でも使われているんですね。でも語源などの意味を全て覚えるなら普通に覚えた方が早いと思ったかもしれませんが、このような語源を抑えていると「意訳」をしても的外れな解答にはならないのです。

そもそも教科書に載っている和訳は、必ず正しいわけではありませんよね。いわゆるニュアンスと言われるものです。ニュアンスというものは語源からきているのです。

ある意味語源を抑えることができたら難しい英文和訳もできるようになるかもしれませんね。

また英語と同様に因数分解の考え方が用いられているものが、「漢字」です。特に漢字の部首ですね。

「亻(にんべん)」があるから人に関係していることだ!などと想像を膨らませることができますよね。英語でも同じことです。数学からは話がそれましたが、語源を大切にしてみると、単語が覚えにくい人は壁を超えるきっかけになるかもしれませんね。

 

社会では

これまでは、他の学問(英語・漢字)への応用について、記述させて頂きました。それでは社会では、どうなのでしょう。

結論から言えば、「事象を構成要素で分ける」という手法が用いられています。

コンサルティング業界では、MECE(もれなく・だぶりなく)やロジックツリーなどが例としてあげれらます。聞いたことがない方は、是非調べてみてください。所謂ロジカルシンキングの基本になる考え方です。

MECE:モレなくダブりなくの状態

ダイエットのロジックツリー

上図のようなものが実際にビジネスの現場で沢山使われているのです。

ロジックツリーは、今起きている問題(事象)を細かく分解することで問題点を具体的にしていくことが出来ます。

具体的になることで、次の行動がとれますよね。自分の意思決定を行うにあたって非常に大切な考え方になります。明確かつ的を得た打ち手は社会でも沢山出ています。因数分解が出来るということは問題(事象)に対しても適切な対処が取れることが多いのです。

上記のダイエットを例にします。ロジックツリーを使わずに考えると

「ダイエットが上手くいかない。」だからもっと食事制限をしないと!

などという風にきちんとした理由も考えずに「適切かどうか分からない行動」をとってしまいます。単純に時間が無駄ですよね。

逆にロジックツリーで考える人は、

ダイエットが上手くいかない。その理由として考えられるのは、先ほどの図から「運動不足」かつ「その時間が取れていない」からだ。だから「通勤時間の中でエスカレーターを使わずにきちんと歩こう」

のように適切と思われる方法・手段が取れるのです。

 

まとめ

「因数分解」を行うことで「解へ最短経路で導く」ということが出来そうでしょうか。今すぐできる!ということは少ないと思います。ただ最短経路で解を導く為の思考法であると思ってください。そのような思考法を身に着ける1つの練習・ゲームとして「数学の因数分解」があるのです。

是非、興味持たれた方は因数分解に取り組んでみてください。

 

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